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ホームドアにはどんなスイッチング電源が使われているの?

ホームドアのメーカーは鉄道信号系の京三製作所と日本信号、自動ドアメーカーのナブテスコと扶桑電機工業、鉄道車両メーカーの日立製作所と川崎重工、重電メーカーの三菱重工、電機メーカーの三菱電機、券売機メーカーの高見沢サイバネティックスの9社です。

各メーカーは得意不得意があります。京三製作所は東京メトロと東武・東急鉄道、ナブテスコはモノレール、三菱電機は入札がある市営鉄道系と新幹線が強いです。ホームドアと車両のドア位置を合わせるために車両と線路上のセンサーを信号でやり取りする必要があるため信号系が強いのですが、日本信号はなぜかホームドアには参入できていませんでした。ところが10年前に都営大江戸線のホームドアを従来の半額(1開口100万円)で受注し業界をあっと驚かせました。それで低コストのホームドアの開発が進んだとも言われています。

JR東日本のホームドアはナブテスコ製でしたが、現在は子会社のJR東日本メカトロニクス製になっています。JR東日本メカトロニクスにはメーカー機能はなくナブテスコに製造委託しています。ナブテスコは他社にOEM供給することでひそかにシェアを伸ばしている優良企業です。

 

また、JR西日本が六甲道駅と高槻駅、大阪駅に「ロープ昇降式ホームドア」を設置しました。ホームドアの本体部分を無くして開口部を5本のロープに置き換え、そのロープを上下することによりホームドアの役割を果たさせます。ロープと言っても中心部はステンレス製ですから、荷重は従来のホームドアと同等のようです。従来のホームドアに比べて軽量で低コストになること、また車両のドア位置が異なる3扉と4扉列車にも対応可能などメリットも多いようです。

その後各社はロープをバー(棒)にしたりフレームにしたり、開口部を広くとったり、戸袋自体を移動したりするタイプなど様々な「新型ホームドア」を開発しています。鉄道事業社はその中から設置する線区やホームの実情を踏まえて安全性を担保したうえで設置するよう国交省に求められています。

 

あくまで一例ですが従来タイプのホームドアの構造はマンガ絵のようになっています。電源はドア開閉用の制御部と人の挟み込み防止用のセンサー部に搭載されます。スイッチング電源の入力電圧はAC100/200V、出力電圧は5V/12V/24Vの50W~100W程度が使われています。

また、線路脇に設置されますのでホコリや線路の鉄粉が舞う環境ですので、オプションで基板コーティングが好まれます。

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