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これで分散給電システムがわかる!

「分散給電システム」は最近よく聞くようになりましたが、なんとなく意味はわかっている人も多いと思います。でも人に説明するとなるとうまく説明出来ないのではないでしょうか。

分散給電システムは「Distributed Power Architecture」の訳でDPAと略します。半導体デバイスの進化と伴にサーバー用電源からスタートしましたが、最近は産業用装置の電源にも分散給電方式が広がっています。

その前にクラウドについて説明します。

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クラウドサービスとは

パソコンやスマホでインターネット経由で物を購入したり、YouTubeを見たり、アプリを使ったりしているのでICT装置(サーバーやストレージなど)が扱う情報量が膨大になってきています。今まではエクセルやワードなど自分のパソコンの中にあるソフトウェアやデータを利用していましたが、最近は意識せずにネットワーク経由で雲(クラウド)にあるサーバーからソフトウェアやデータをダウンロードして使っています。「クラウドにあるサーバー」とはインターネット経由でどこかにあるサーバーのことを意味します。こういったネット経由でサーバーを使うサービスのことを「クラウドサービス」と言います。

 

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分散給電システム

 

サーバーのマザーボードに搭載されている半導体デバイス(CPU、メモリなど)の高集積化や動作周波数の高周波化が進んでいます。半導体デバイスが高集積すれば小さくなりますし、動作周波数が高周波になれば周辺の部品が小さくすることも出来ます。そのために半導体デバイスに入力する電源にも高速応答性、大電流、低電圧が求められるようになり負荷(CPUやメモリ)の近くに電源を配置する分散給電システム(DPA)が主流となってきました。

 

では、従来の集中給電システムと分散給電システムの比較をします。簡単に入力からサーバーのマザーボードまでをマンガ絵を使って説明します。

 

従来はCPUやメモリの動作電圧が5Vや3.3Vだったので、ACDC電源の電圧変動もCPUやメモリの動作電圧範囲内で問題なかったのですが、CPUやメモリの動作電圧が1V台や1V以下のものも出てくると従来のACDC電源の電圧変動ではCPUやメモリが動作範囲に収まらなくなります。

その解決策としてACDC電源の後に「バスコンバーター」そして「POL」を負荷の前に置きます。バスコンバーターはACDC電源からの48Vまたは24Vを12V(または3.3Vや5V)に変換する役目です。
もちろんPOLを介さず直接負荷につなげても問題ありません。

AC/DC電源・・・・・フロントエンド電源といいます。商用交流AC100V/200Vから波形歪みの原因である高調波電流を抑制する力率改善回路(PFHC)を内蔵し、高効率で48Vまたは24Vの基幹電圧へ変換します。

バスコンバータ・・・・基幹電圧からPOLを高効率で動作させる12Vなどの中間電圧へ変換する高効率のDCDCコンバータ。

POL・・・・12Vの中間電圧からCPUやメモリが動作する電圧へ変換する高効率・高速応答のDCDCコンバータ。POLに要求されるのは小型で大電流を流せることと負荷急変時の電圧変動が少ないことです。

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