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英語を昇進条件にすると電機メーカーの技術力が落ちる?

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昇進条件にTOEIC

 グローバル化と言われて久しく、電機メーカーも海外に工場や販売拠点を持っている会社が多いです。英語の読み書き、会話が重要と言われ、昇進時にTOEICの点数が条件になっています。電機メーカーは係長クラスで500点、課長で600点などが一般的です。
大学が文系の人でもTOEICの読み書きはそこそこできますがヒアリングは難しいです。TOEICのヒアリング試験はアメリカ人ネイティブが普通に話すスピードなので、部分的にしかわかりません。あれを聞き取れるにはかなりやらないとダメです。さらに帰国子女でバイリンガルのアナウンサーが945点でしたので「ひっかけ問題」も含まれています。

 電機メーカーの海外勤務経験のある人でもTOIECで高得点を取るのは難しいです。というのはTOEIC試験のヒアリングはアメリカ口語であり、メーカーの海外工場がある東南アジアや中国の人が使う英語とは発音、イントネーション、話すスピードなど全く異なります。これは東南アジアや中国へ勤務経験のある人にとっては常識です。そのためシンガポールで使う英語は「Singlish シングリッシュ」と呼ばれています。アメリカ口語が役に立つのは金融やIT系の会社の人がアメリカ人のネイティブとやり取りする場合です。そのため、TOEIC試験は電機メーカーの場合ほとんど役にたちません。

 頭の構造が違うのか?英語が苦手なので理系という人もいるくらい、理系出身者、特に電気・電子・機械系の人はそもそも英語自体が苦手なのです。それにもかかわらず技術力に関係なくTOEICの点数をクリアしないと昇進試験すら受けさせてもらえません。

 勉強してもダメな人はTOEICの点数を上げる「コツ」を教えてもらうため、30万円前払いして1年間毎週休日にTOEIC専門の塾に通うことになります。その塾ではマークシートの記入方法、こんな問題が出た時はこの回答に正解が多いとか引っ掛け問題の見分け方、長文は問題を読まないで回答だけ読んで正解を見つける方法など「なるほど!」というテクニックを事細かく教えてくれます。実際何回受けても300点以下しか取れなかった人が550点を取れた実例がありますので効果はあると思います。でも中にはTOEICで点数をとることをせず昇進自体を諦めてしまう人も出てきます。そういう人は技術力があり設計はしっかりできる真面目な独身の技術者に多いのです。

 

そもそもTOEICが何点以上であれば、英語でビジネスできるのでしょうか? 私はほぼ満点でないと英語で交渉をやるべきでないと考えます。確かにTOEICが800点以上は日本人にとってはけっこう難しいのですが、そういう人でも800/990しかわからない、つまり会話の20%が聞き取れないか、意味がわからない、あるいは誤解しているということです。打ち合わせの20%がわからないままユーザーと交渉していると大変なことになります。

では、TOEICほぼ満点の970点以上の人がいいかとういうとどうでしょうか? TOEIC満点の人は基本ネイティブで日本語はしゃべれません。バイリンガルの人もいますが、多くは片言の日本語、日本語がうまいと言われる人でも日常会話レベルです。そういった人は相手の言っている英語はほぼ100%理解できますが、日本人に翻訳するときに半分程度しか伝えきれないのです。

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理系の学生の特徴

 大学時代勉強は二の次でサークルやアルバイトで忙しく、先輩とも話す機会が多い文系の学生とは違い、理系の学生はそのほとんどを一人で黙々と実験や研究に費やします。とくに電気・電子・機械が得意な学生は真面目なうえ無口で、ある意味「オタク」なのです。そういう学生は就職しても人前で研究発表をしたり新製品をプレゼンしたり、客先に訪問して製品をPRしたり、海外のマーケッティング会議に出席するなどということは基本的に嫌いです。出来ればやりたくありません。ただし、そういう人に設計や研究をさせたら素晴らしい仕事をする人が多いのも事実です。

 反対に設計や技術はたいした能力もないのですが、英会話が得意な技術者もいます。そういう人は海外のマーケティング会議に出席したり、展示会でプレゼンを嬉々としてやります。その結果どうしても外人と喋り英語の試験もいい人が評価されやすくなるのです。特に海外拠点を持つ会社は海外の幹部社員とコミュニケーションをとれる社員を評価しがちになります。

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評価すべき人材

 日本は資源もなく世界3位のGDPなのはどうしてでしょうか?それは「ものづくり」が素晴らしいからです。世界でも機械や電気が得意な国民は日本とアメリカ、ドイツくらいです。2018年半導体製造装置メーカーの売上ランキングでは半導体装置を作れるのは日本とアメリカとドイツです。中国や他の国でも半導体製造装置を作れますが、日本やアメリカの半導体製造装置、検査装置、搬送装置を使わないと競争に負けてしまうのです。自動車や他の精密機器でも同じで世界で売れる装置、自動車、精密機械は日本、アメリカ、ドイツ製です。

 日本のものづくりは装置・機械・自動車でそれは電気・電子・機械が得意な技術者が努力してきた結果です。電気と機械で世界一、一流国になったのです。決して展示会や海外のマーケティング会議に出席している社員ではありません。そういう技術者が日本を一流国にしてきました。電機メーカーの技術者は会社の宝です。技術者はその技術力、設計力で評価すべきで英語で評価すべきでありませんし、英語を勉強する無駄な時間も使うべきでもありません。

 そもそも社員全員が英語が必要でしょうか?海外営業や海外工場で働く必要な人だけ英語を勉強すればいいのです。国内の技術者は仕様書などは英語表記が多いですがそれくらいの読み書きが出来れば十分です。海外とのやりとりは時差もあり英語でメールでやればよく、電話で会議をする時は向こうも英語が母国語でないことはわかっています。プレゼンやPRは得意な人、特に女性が向いているので専門でやればいいのです。英語での客先との打ち合わせや契約はそもそも英語が母国語でない日本人だけでやるのは危険です。通訳をつければいい話ですし、すでに「ポケトーク」で会話ができる時代になっています。

 

 

ポケトークW

 

 

 

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