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過電流保護(OCP)

OCPはOver Current Protectionの略です。出力電流が定格電流以上流れた場合に電源が破損しないように出力電圧を低下させて保護することです。

OCP動作特性は3通り、①定電流電圧垂下特性と②フの字特性、③ハの字特性があります。
①定電流電圧垂下方式は電流値がそのままで電圧が0Vに向かって下がり、負荷により決まります。
②フの字方式は電圧も電流も両方が下がります。モーターが負荷の場合過電流保護から自動復帰しないことがあります。
③ハの字方式は電圧が下がるのですが電流値は流れるだけ流れてしまいますので注意が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

過電流保護が動作する電流値は定格電流の105%~110%に設定されています。過電流保護の動作ポイントを定格電流値100%に設定すると頻繁にOCPが動作し使いにくいです。そのため定格電流値の105~110%に設定しています。OCPの動作ポイントをボリュームで調整できる機種もあります。ボリュームは左(反時計方向)に回すとOCP動作電流値が下がり、右(時計方向)へ回すとOCP動作電流値が上がります。左へ回しすぎ定格電流値以下にしてしまった場合、電源を出力するとすぐにOCPが動作してしまいますし、反対に右へ回しすぎた場合過電流保護が効かないことになります。OCPを調整する際は何Aに設定したかはどこにも表示されません。電子負荷装置を使い徐々に電流値を上げていき、電圧が急に下がるところがOCP動作ポイントです。

過電流保護は基本的に「自動復帰」します。電流が下がれば自動的に元の定格電圧に戻ります。ただし300W以上の電源は安全性の観点から一定時間過電流状態が続く場合や過電流保護が動作すると同時にシャットダウンする機種もあります。再起動は入力を再投入しないと出力できないようになっています。その方式は電源により違います。頻繁に過電流保護が動作するようであれば電源の容量不足ですので容量の大きい電源にする必要があります。

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