電解コンデンサには電解液以外の寿命があった!

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電解コンデンサはその中の電解液が自己発熱により抜けることで寿命になります。電解液の量は静電容量といい出荷時から20%減った時点を寿命としています。
電解コンデンサの寿命は電解液の蒸散による寿命をいい、アレニウスの10℃則で計算します。

電解コンデンサの表面温度が10℃下げて使うと寿命が2倍に、10℃上げて使うと寿命が1/2になるという経験則です。

 

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封向ゴム

実は電解液の蒸散スピード以外に電解コンデンサのリード根元部に電解液が漏れないように封止している「ゴム」があります。ゴムも劣化部品であり劣化が進むと電解液がリードを伝って漏れ出し基板のパターン上でショートさせたりします。

 

ゴムの問題ではありませんが、1980年後半に使われだした「4級塩」の電解液が漏れ出し基板のパターンをショートさせる不具合が多発したことがありました。これは四級塩が強アルカリ性で腐食性があり封止することが難しく、リード線や封口のゴムを侵して液漏れを起こしました。現在、4級塩は使われておりませんが、当時は電気業界が大騒ぎし回収に数年かかったと記憶しています。

話を戻しますと、電解コンデンサメーカーによるとゴムは周囲温度が低い場合は長い時間が算出されますが、高温になると約10~15年が実力寿命となるようです。そのため、電解コンデンサの寿命をアレニウスの10℃則で計算して10年以上でても封口ゴムの劣化を考量すると10年までしか寿命は保証されません。

この封口ゴムの寿命10年を考量し、電解コンデンサ寿命計算値10年以上はカットしているメーカーもありますし、「封口ゴムの寿命は考慮しておりません。」としているメーカーもあります。またメーカー内でも開発時期や開発場所によりで混在することもありますので注意が必要です。

なお、当サイトの「電コン寿命」は周囲温度40℃負荷率80%時のアレニウス10℃則の計算値です。比較しやすいように封口ゴムの寿命は省いています。

 

 

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