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電解コンデンサの寿命はアレニウスの法則で計算します。

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アレニウスの10℃則

電解コンデンサの寿命は「アレニウスの10℃則」で計算します。スウェーデンの科学者スヴァンテ・アレニウスが1884年に発表した、ある温度での化学反応の速度を予測する式です。わかりやすく言うと10℃2倍則は温度が10℃上昇・下降すると、材料の劣化のスピードや寿命が2倍・半減するという経験則です。

(TDK資料より)

 

Tは電解コンデンサの最高使用温度です。現在は産業用の電源は105℃ですが、以前は85℃品でした。当然105℃品の方が高温での使用環境に強いということです。

L0は電解コンデンサ自体の寿命です。電解コンデンサメーカーが製品ごとに保証時間を設定しています。例えば「105℃5,000時間」であればL0は5,000です。電解コンデンサの最高使用温度105℃で使った場合、5,000時間性能を保証しますという意味です。使用温度とは電解コンデンサの表面温度、普通は電解コンデンサの防爆弁の表面温度を測ります。

「105℃5,000時間」の電解コンデンサは24時間で稼働した場合、計算上は半年しかもたないことになります。それはあくまで電解コンデンサの最高使用温度105℃で使った場合の寿命です。95℃で使えば1年、85℃で使えば2年、75℃なら4年になります。そのため電源メーカーはいかにして電解コンデンサの表面温度を下げるかが腕の見せ所になります。

 

アレニウスの10℃則の計算をしてみると

アレニウスの式はわかるのですが、実際に数値を代入して計算するとなると少し難しいです。電解コンデンサの最高使用温度を105℃、保証L0=5,000hの場合の期待寿命を実際に計算してみます。

  1. 電解コンデンサの使用温度をMAX105℃で使った場合
    T-T0=105-105=0なのでL=5000×2 0⁄10=5000×2⁰=5,000h   2⁰=1ですから5000×1=5000
    当然保証値そのままの5,000時間です。
  2. 電解コンデンサの仕様温度を95℃で使った場合
    T-T0=105-95=10なのでL=5000×2 10⁄10=5000×2¹=5000×2=10,000h
    電コンの表面温度を10℃下げると2倍の1万時間になりました。
  3. 電解コンデンサの仕様温度を85℃で使った場合
    T-T0=105-85=20なのでL=5000×2 20⁄10=5000×2²=5000×4=20,000h
    電コンの表面温度を20℃下げると、4倍の2万時間になりました。
  4. 電解コンデンサの仕様温度を75℃で使った場合
    T-T0=105-75=30なのでL=5000×2 30⁄10=5000×2³=5000×8=40,000h
    電コンの表面温度を30℃下げると、8倍の4万時間になりました。

 

以上は2の整数乗で計算しやすいですが、整数ではない分数の場合で計算してみます。

  1. 電解コンデンサの仕様温度を70℃で使った場合
    T-T0=105-70=35なのでL=5000×2 35⁄10=5000×2 7⁄2になります。
    2 7⁄2=(2⁷)½=√2⁷です。これはそういう決まりなので覚えるしかありません。多分数Ⅲレベルだと思います。
    5000×(2⁷)½=5000×√2⁷=5000×√128=5000×11.3=56568
    約5.6万時間になります。

 

 

電コン寿命
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