昨日、NHKでニュースで流れていましたが、メディカロイドがPCR検査ロボを開発中で10月に販売開始だそうです。
「川重とシスメックスの共同出資会社、PCR検査ロボなど開発で神戸市と連携」(神戸経済ニュース、2020/6/3)
株式会社メディカロイドは川崎重工のロボット事業とシスメックス株式会社の共同出資会社で医療向けのロボットの開発・販売を主な事業としています。ロボットの開発は川重側、販売はシスメックス側です。現在は神戸のポートアイランドの医療特区で手術台の開発・治験中で、将来的にはアメリカのインテュイティヴ・サージカル(Intuitive Surgical)のロボット「ダ・ヴィンチ(da Vinci)」に代わる手術ロボットの開発を目的としています。手術ロボットの日本での認証はほぼ不可能なため、まずアメリカで認証後、日本国内へ逆輸入という形をとる予定です。
川崎重工の次期社長はメディカロイドの橋本社長が内定しており、川重のロボット事業で半導体向けの搬送ロボットを製品化しました。川重は一般的にはバイクが身近な製品ですが飛行機のジェットエンジンや鉄道車両、大型船、プラント設備、油圧機器、タービンなど産業用の装置などが重厚長大の事業が売上の大半を占めています。実際ロボットの売上は川重全体の売上からすればそこまで大きくないのですが、川崎重工の次期社長がロボット事業出身だというのは川崎重工の売上を伸ばす事業をロボット・医療分野だというのがわかります。