【解説】スイッチング電源がPSEを取得していないのはどうして?

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スイッチング電源がPSEを取得するメリット

スイッチング電源にPSEを取得する場合があります。わざわざPSEを取得するメリットはいったい何なのでしょうか?

装置自体がPSE対象製品でなくなる

それは電源後段の機器・装置本体がDC入力となりPSE対象外になることです。最初に書きましたがPSEはAC入力の電気用品を対象としていますので、そもそもDC入力の製品は対象外なのです。

参考までに経産省は平成24年4月2日に「電気用品の範囲等の解釈について」の1ー(3)で以下のように通達しています。

つまり電源をPSE取得し外置きすればその後段の機器側はPSE取得する必要はなくなり、機器全体でPSE取得するための費用と時間が大幅に節約できます。そのため機器内に電源を内蔵するよりPSE取得した電源を外置きするのはそのためです。

ただ、電源を外置きするだけではダメで源と装置筐体がコネクタなどで簡単に取り外せる構造になっていることが条件です。電源が外置きされていても”簡単に外せない場合は装置一体型として扱われ、その装置名でPSEの規制対象になります。簡単に外せないとは圧着端子がかしめられていたり半田付けされている場合です。

確かにパソコン本体とACアダプターは簡単に取り外せるようになっていますのでパソコン本体にはPSEマークはありません。

一方、スイッチング電源を装置に内蔵する場合は装置全体でPSEを取得することになります。電源自体は内蔵されるためPSE対象ではありませんが(機器組込用直流電源ユニット)、スイッチング電源がどちらのPSEの技術基準に準拠しているのかが問題になります。PSE「直流電源装置」の技術基準には「別表第八」と「別表第十二」の2つの技術基準があり、そのスイッチング電源がどちらの技術基準に準拠しているのか?またはどちらにも準拠していないのかが問題になります。どちらにも準拠していなければ装置全体でPSEを取得することはできません。

 

ノイズ対策として

装置・機器の外に電源(ACアダプター)を置くことで、装置・機器にAC交流電圧100V/200Vが入らなくなります。機器・装置内部にはDCの低圧の電源しか入りませんので、ノイズ対策としてはかなりの効果があります。
ただしACアダプターはスイッチング電源と比べて容量(W)や信頼性、寿命、性能面で劣ります。また台数もまとまらないと安くなりませんので、少量多品種の製品には向きません。

 

最後にPSE取得する際に検査機関がみるポイントはいくつかありますが
以下の2点を主に見ています。

・トランスの絶縁距離
・電源の内部温度

 

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おすすめPSE取得電源

TDKラムダ ELV/ELCシリーズ

 

●定電流制御タイプ(ELC)と定電圧制御タイプ(ELV)を 同一パッケージでラインアップ
●看板など狭い空間にも実装しやすい形状のワイヤー引 き出しタイプ
●IP66規格(防塵・防滴)対応
●IEC61000-3-2 クラスC 準拠(照明機器用高調波規 格)※ELC50, 90/ELV60, 90で対応
●PSE(電気用品安全法別表第八・第十)規格対応

 

 

以上で記事は終わりです。
お読みいただきありがとうございました。

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