OVP(Over Voltage Protection) 出力電圧が規定値以上に上昇した場合に、出力を遮断し負荷の破壊を防ぐ機能です。OCP(過電流保護)は電源自体の破壊を防ぐ目的ですが、OVPは負荷の破壊を防ぐことを目的としていまので電源が壊れることがあります。定電圧電源ですので定格電圧以上に電圧が上がることはありません。出力電圧が上がる要因としては、電圧可変ボリュームなどで出力電圧を上げたか、電源の制御回路が故障したか、負荷側から逆に電圧が電源側に印加されたがあります。
一般的にOVPの設定電圧は普通定格電圧の120~140%です。設定幅が広いのはOVP回路部品のばらつき(温度や負荷条件など)が大きいためです。OVPが動作するとすぐに出力は遮断されます。出力を復帰させるには入力電圧を一旦OFFし、しばらく時間をおいてから再投入します。リモートコントロールでリセットできるモデルやパワーモジュールにはオプションで自動復帰するモデルもあります。
また、電源が何かの原因で保護機能が動作し止まることがあります。電源が出力しないので出力電圧可変ボリュームを右へ回してしまうと、電源に入力してもすぐにOVPが働き電源が止まります。これは故障ではありませんので出力電圧ボリュームを元に戻すと正常に動作します。