電源の入出力の配線は線材の抵抗により負荷側までに電圧降下(ラインドロップ)することを言います。最悪負荷がうまく動作しないこともありますので、この電圧降下を極力小さくするため線材をできるだけ太く短くします。
では、実際にどれくらい電圧が落ちるのか計算をしてみます。
電圧降下の計算方法
5V出力はあくまで電源の出力端子での電圧で負荷までの間に必ず電圧が下がります。以下の例では出力の電源が負荷に10Aを供給しており、負荷までの線材の太さはAWG10、長さは1mとして計算します。
電源と負荷までの電圧はV=IRで計算します。Iは10A、R(抵抗値)はAWGの抵抗値一覧表で確認します。AWG(American Wire Gauge)アメリカの線材の太さを表す単位です。
以下の一覧表があります。
この表ではAWG10の抵抗値は3.277Ω/1kmですので1mの抵抗値は0.003277Ω/mです。この抵抗値は線材メーカーにより若干異なります。
電圧はV=IR=10A×0.003277Ω/m=0.03277V
線材は2本なので0.03277V×2=0.06554Vとなり5V-0.06554=4.93446Vが負荷端の電圧になります。