磁石にはN極とS極があり、それらを磁極といいます。
磁気力とは磁石の及ぼす力のことです。引力と斥力(せきりょく)があり、引力は引き合う力で斥力は反発し合う力です。
磁気力Fは磁極の磁気量に比例し、距離の2乗に反比例します→クーロンの法則ですが公式はややこしいので割愛します。
そして磁気量は磁極の強さ、わかりやすく言えば磁石の強さを表し単位はm[wb]ウエーバーと書きます。1Wb(ウエーバー)とか2Wbというのが磁気量です。では、1Wbとはどのくらいの強さなのかですが「真空中で 1m 離れた磁気量の等しい2つの磁極の間にはたらく磁気力が 6.33×104 N であるような磁気量を 1Wb とする」と定義されています。よけい意味がわからなくなりました。
なおWbはドイツの物理学者ヴィルヘルム・ヴェーバー(1804〜1891年)にちなんでつけられた単位名です。
ここからの磁場(磁界)が少しややこしくなります。
磁場(磁界)は記号Hで表し、1Wbの磁極が受ける磁気力を言います。(磁気)力を1Wbで割るので単位はN/Wbです。
反対に言うと1Wbの磁石が受ける磁気力Fを磁場(磁界)としたようです。
つまり、m[Wb]の磁石が磁界Hから受ける磁気力FはF[N]=m[Wb]×H{N/Wb}です。
例えば2[Wb]の強さの磁石が他から3.0[N/Wb]の磁界から受ける磁気力Fは2[Wb]×3[N/Wb]=6[N]になります。
因みに上の例の「3.0N/Wbの磁界」とは日本に存在する南極から北極へ向かう磁場(地磁気)の値です。緯度によって磁場の値は異なるようです。イギリスは2.0N/Wb、マレーシアは4.0N/Wbくらいです。
出典・国立科学博物館