スイッチング電源の基本【中級編】仕様項目と規格について

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スイッチング電源の規格

安全規格

安全規格は装置・機器を火災や感電などがなく安全に使用できるように定めた規格を言います。

以下主要国の安全規格です。

アメリカ UL規格

スイッチング電源はUL60950-1(情報処理機器)が該当します。
一般に出回っている材料や機器、システム製品が安全かどうかを調査・研究・試験をし、安全規格を作成し一般公開しています。

ULは1984年設立の元々は非営利組織からスタートしました。当時はエジソンが発明した電球などの電気製品が使われ始めた時期で火災事故も多発していました。それで保険会社が電気製品の安全性確認するために設立された経緯があります。

カナダ CSA規格

スイッチング電源はC22.2 NO60950-1(情報処理機器)が該当します・

CSA規格は1919年に設立された非営利団体のカナダ規格協会が策定した安全規格です。

カナダの法律では電力網に接続される電気製品・医療機器・装置は火災や感電に関する安全性を定めたCSA規格に適合していることが義務付けられています。

欧州 EN規格 CEマーキング

EN規格

スイッチング電源はEN60950-1(情報処理機器)がそれにあたります。

EN規格はCEN規格(CEN/CENELEC規格)や欧州規格とも呼ばれます。
欧州の加盟各国はEN規格を自国の国家規格として採用することが義務付けられています。

 

CEマーキング

欧州へ機器を輸出する際に必要な安全マークです。「CEマーク」は1993年にスタートした制度でEU(欧州連合地域)で販売される指定製品に貼付を義務付けられる安全マークのこと。その販売商品がEU加盟国で販売するにあたっての全ての基準を満たすものに付けられる基準適合マークを指し、それを表示することをCEマーキングと読んでいます。EU各国の安全基準を統一し、製品に対して一定の安全水準を確保すること、また、製品がEU域内を自由に流通できるようにすることを目的として作られました。

CEマークをつけるためには「EC指令」に適合している必要があります。
電源に関係する指令には次の3つがあります。

・低電圧指令
・EMC指令
・機械指令

低電圧指令はAC50〜1000V、DC75〜1500Vで動作する電気製品を対象とする技術的な要求です。

EMC指令は強い電磁波を出さない、他からの電磁波の影響を受けないことです。

機械指令は工作機械、ロボットなどの産業機械が備えるべき基本的な安全性についてです。

 

イミュニティ(EMS)

イミュニティとは電気製品が外部から静電気、雷サージ、電磁波、瞬停などを受けた際に正常に動作する能力を言います。電磁感受性(EMS:Electromagnetic Susceptibility)とも呼ばれます。

イミュニティ試験は代表的な電磁ノイズを模擬しています。実際の試験は電磁ノイズの種類により許容される誤動作が決められています。この試験は、IEC 規格にIEC61000-4 シリーズとして規定されています。

 

それとややこしいのですがEMSとEMIが別にあります。
イミュニティはノイズの影響を受けにいことでエミッションは自分からノイズを出さないことです。

EMC(電磁両立性)=EMI エミッション(電気機器が発する電磁ノイズ)+EMS イミュニティ(電磁ノイズに対する電気機器の耐性)

 

以上で記事は終わりです。

お読みいただきありがとうございました。

 

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